最近の住宅はフローリングタイプの部屋が定着していますが、和のテイストを加えた空間はどこかホッとする雰囲気があります。
キッチンを和風にすると、居心地の良いキッチンに仕上がります。また、「和モダンスタイル」というタイプもあり、このキッチンは洋風のテイストをベースにしつつ、和の要素を取り入れたものです。
ここでは、和風キッチン・和モダンキッチンにリフォームするためのポイントを紹介します。
和風のキッチンにリフォームするポイント
和風のキッチンは、田舎にある家のような雰囲気があるキッチンです。和風キッチンにリフォームするためのポイントを7つ紹介します。
キッチンはフローリング材と合わせた「木目調」にする
出典:woodone
システムキッチン本体を木目調のタイプにすると、ぐっと和風テイストになります。また、フローリング材とカラーや木目を合わせたキッチンにすることで、ナチュラルな空間を作ることができます。キッチンのカウンターや収納扉を木目調にするのもおすすめです。
「梁」のある天井にする
出典:Panasonic
天井に梁(はり)が見えていると、古民家のようなどこかホッとする雰囲気になり、空間を広く感じるメリットがあります。梁の色をダークなものにすると、和風のテイストがより強くなります。
壁や床の材質を、は昔ながらの質感のあるものにする
昔の部屋は、床は板や畳、壁は土壁や白壁、建具(戸・障子・襖など開閉して部屋を仕切るもの)は襖(ふすま)や障子、ガラスや格子の入った木製の引き戸がほとんどでした。こうした材質のものをリフォームで取り入れると、和のテイストに近づきます。
床の素材
出典:woodone
和風の板材は、「素足で触れたときの質感が良い」という特徴があります。また、時間が経つほど、より味わい深い雰囲気になります。
壁の素材
出典:サンゲツ
キッチンの壁は、水や油に強いものが適しています。和のテイストが感じられる白い壁にしたり、和柄の壁紙にしたりすると、落ち着いた雰囲気になります。
建具の素材
ダイニングやキッチンなどの入り口にある建具を、ガラスや格子タイプの木製引き戸にすると、和のテイストに近づきます。また、リフォームで収納扉をふすまに変えたり、窓の内側に障子窓を取り付けると、より和風な空間になります。
ダイニングテーブルを「丸いもの」にする
出典:BELLE MAISON
ダイニングを畳コーナーにし、ダイニングテーブルを昔ながらの丸い座卓にするのもおすすめです。床に座ってくつろげる空間作りがポイントです。
「見せる収納」で土間のような雰囲気にする
出典:Panasonic
昔ながらのキッチンといえば、「鍋やザルがずらっと並んでいる収納棚」を思い浮かべることもあると思います。
棚に置く調理器具を和風のものだけにすると、昔ながらの雰囲気になります。たとえば、「土鍋」や「竹でできたザル」などを棚に置くのはおすすめです。また、「竹かご」に調理器具を片付けるのも良いです。
キッチンツールを和風のものに変える
出典: NATURAL KITCHEN&
キッチンで使うフォークやスプーンを和風のものに変えるのも、手軽に雰囲気を変えることができる方法です。水切りザルを竹の素材でできたものにしたり、和食器を揃えたりして、見せる収納にすると良いでしょう。
「純和風の小物」をキッチンに取り入れる
キッチンに和風の花器を飾ったり、リビングに掛け軸を飾ったりすると、より和の空間を演出できます。和風の小物は、飾ると独特な雰囲気を醸し出します。
「和モダンスタイル」にリフォームする場合のポイント
和モダンスタイルとは、「和風と洋風の良い所を合わせ持つスタイル」のことです。和モダンキッチンにするためのポイントを5つ紹介します。
キッチン空間のラインは直線的で「白木」を中心に選ぶと良い
出典:woodone
ダイニングテーブルやイスなどを直線的なものにすると、和モダンな雰囲気になります。キッチンの近くに畳のスペースを作ると、寝転がってくつろいだり座ったりすることができます。畳を小上がり(床の高さを上げた畳スペース)にすると床下を収納にすることができます。
また、白木(塗料を塗らない白地(しらじ)のままの木材)のキッチンにすると、木の素材の美しさやぬくもりを感じられます。
「墨黒」や「朱色」を取り入れて和テイストにする
出典:Panasonic
墨黒(黒に近いグレー)のキッチンやダイニングテーブルにすることで、落ち着いた大人の空間になります。壁や床と一緒にコーディネートすることで、統一感が出ます。ダークカラーのキッチンにする場合は、周辺の空間とのバランスを大切にしてください。
また、キッチンをボルドーのような渋めの色にするのもお洒落です。さらに朱色の小物を置くと、より和テイストになります。ダイニングの椅子や座布団、ランチマットを朱色にするのもおすすめです。
部屋全体の視線を下げるために、インテリアは「背の低いもの」を選ぶ
出典:LIXIL
ロータイプのテーブルやイスで視線を低い位置にすると、和の雰囲気を演出できます。床に近いほどくつろぎを感じられ、部屋が広く見えるというメリットもあります。
キッチンのカウンターやダイニングのテーブル、イスをについても背の低いものを選び、シンプルなデザインで統一するのがおすすめです。
「和紙」「畳」「障子」などの素材をアクセントとして加える
出典:Panasonic
キッチン近くの照明を和紙にしたり、窓を障子にしたりすると、柔らかな光になってやすらぎを感じられます。キッチンでは調理をするため、主照明は明るいものが良いです。ただ、補助の照明を和紙の素材でできたものにすると、より雰囲気が良くなります。
リフォームでキッチンの窓に障子を取り付ける場合は、油で汚れないようにダイニング側へ設置しましょう。
ダイニングの照明は「曲線」のデザインを取り入れて雰囲気を変える
出典:Panasonic
ダイニングを曲線タイプの照明にすると、優しい雰囲気になります。主照明のほかに補助照明でも和モダンをのテイストをプラスできます。シェードに和紙や竹、ブナやナラなどの木材、乳白色の陶器など、日本の伝統的な素材を選ぶと、やすらぎが感じられる空間を作ることができます。
和小物でキッチン空間を演出
和小物を取り入れると、キッチン空間がよりおしゃれになります。美しく塗装された小鉢や和風デザインのコップなどで、キッチンに花を添えることができます。
「梁」を見せて空間の広がりを演出
出典:Panasonic
天井をなくして梁を見せることで、天井を高く見せることができます。特に畳を小上がりにし、畳の下を収納にする場合は、天井が低くなりがちなのでおすすめです。
また、梁の色をダークカラーにすると空間が引き締まり、ナチュラルカラーにすると柔らかい雰囲気になります。
まとめ
キッチンを和風・和モダンスタイルにリフォームすることで、毎日使うキッチンを心安らぐ空間にすることができます。
上で紹介したポイントを取り入れて、ぬくもりが感じられ、風情を楽しめるような和風・和モダンスタイルのキッチンを作ってみてください。