アイランドキッチンとは?
キッチンの両端が壁から離れており、島(island)のようになっているキッチン。ダイニング側には壁も吊り戸もないので、開放的でリビング・ダイニングとの一体感が強くコミュニケーションがとりやすい。複数で調理や片付けなどがしやすく家族との動線(人が自然に通る経路)が重なりにくいのが特徴。
アイランドキッチンのメリット
ここではアイランドキッチンのメリットを3つ紹介します。
オープンキッチンなので開放感がある
アイランドキッチンは横にも前にも壁がなくリビングを見渡せるので開放感があります。
大人数で調理ができる
キッチンの周りをグルっと囲むことができるので、料理教室のような大人数でも作業がしやすいです。両サイドが開いていることで動線が重ならずストレスがありません。
家族とのコミュニケーションがとりやすい
キッチン周りに壁がないオープンな空間のため、リビングを見渡すことができます。それにより料理を作っている間も、お子さんと今日あったことを話したり宿題を見たりすることができます。小さなお子さまがいても作業をしながら見守ることができるレイアウトだといえます。
アイランドキッチンのデメリット
素敵なアイランドキッチンですが、デメリットもあります。ここではデメリットを6つ紹介します。
広いスペースが必要
アイランドキッチンは両サイドに通路を取るため広いスペースが必要です。一般的なキッチンは4.5畳ぐらいと言われていますが、アイランドキッチンは6畳前後のスペースが必要になります。
キッチンからダイニングの空間をどのようにつなげていくかでキッチンの印象は変わります。リフォームではキッチンにあてることができる広さをどれだけとれるかが大切です。あなたがキッチンに求めるものを整理してリフォーム会社と良く話し合いましょう。
片付けをつねに意識しておく必要がある
広々としたアイランドキッチンは両端を通れるようにしているため部屋の真ん中にあります。オープンな空間なのでリビング・ダイニング側から丸見えになってしまいます。来客時に慌てないように片付けを常に意識しておく必要があります。
油はねや匂いが気になる
キッチン周りに壁がないので油はねや匂いがどうしても広がりやすいです。子どもたちが調理中に近くにいると、揚げ物の時の油はねが危ないのできちんと対策をしたほうが良いです。コンロ周りに透明の「油はねガード」を付けたり匂いがこもらないように窓を開けて換気をしたりすると良いでしょう。
収納スペースが少ない
アイランドキッチンは壁から離れているため、キッチン本体の収納部分以外に収納する場所を取ることが難しいです。収納は使う場所や頻度に合わせて決めると使い勝手がよくなります。アイランドキッチンの場合は背面収納を充実させるなどの対策が必要です。
価格が高い
アイランドキッチンはダイニング側のスタイルを選べるため価格が高くなります。ダイニング側のスタイルには「ダイニング側から収納できるもの」「カウンター」などを選ぶことができ、どのスタイルにするかでも価格が変わってきます。
しかもアイランドキッチンはリビングとダイニングが一体になるため合わせてリフォームする方が多く、ダイニング側の床や壁紙などのリフォーム代も含まれ大幅に費用が増えることがあります。
予算内でできるかどうか不安な方は、事前に現地調査をしてもらい見積もりを出してもらうと良いでしょう。
設置工事が必要
従来の壁付けキッチンからアイランドキッチンにするには、排水管や排気ダクトの工事が必要になります。少しの移動でも床や天井のやり替えが必要になるためリフォームの価格が高くなります。
既存の排気ダクトの位置
排気ダクトは外とつながっている部分なので、移動させると外壁にまで影響がでます。そのため既存の排気口からコンロの位置が離れるリフォームでは、排気ダクトをコンロの上まで延長させる工事が必要です。
その場合、排気ダクトを通すための天井裏に梁などの構造体がないかどうかが重要になります。梁が通っていると排気ダクトを通すことができませんので事前調査が重要になります。
上記の内容をふまえリフォーム会社に確認してもらい話し合うことが大切です。
アイランドキッチンの収納や目隠しのアイディア!
アイランドキッチンのデメリットをきちんと対策しておくことで長くきれいに使うことができます。
油はね対策
キッチンの油はねがダイニングに届かないように透明の「油はねガード」を設置する。調理中にダイニングの床を拭くのは難しいので油はねガードで対策してみましょう。レンジフードまで届きコンロ前を全面をガードできるタイプもあります。
匂い対策
匂い対策としては窓の位置をよく確認し換気ができると良いですね。しかし、暖房や冷房を付けているとなかなか換気するのが難しいこともあります。そんな時には強力なレンジフードを採用するのも良いです。
キッチンが丸見えで片付けがたいへん
まずはキッチン本体の収納量が確保できるものを選びましょう。今のシステムキッチンは調理中の取り出しやすさと収納量を両立しているものが多いです。リフォーム会社におすすめを聞いてみましょう。
または背面収納を充実させましょう。収納するもののサイズを意識しながら収納部分の大きさを決めてください。収納プラス家電をおけるタイプの大きめ背面収納もキッチンスペースを活用できます。近くにパントリーを作って収納を増やすのも良いです。
作業する手元が気になる場合は、パネルやカウンターなどでキッチンの周辺を覆う目隠しがおすすめです。調理中の散らかりが気にならず作業できるうえ、油はねなども防ぐことができます。
キッチンのリフォームが得意な会社に相談すれば色々なアイディアを出してくれるでしょう。わからないことをプロに聞いてしっかり話し合ってください。
アイランドキッチンの費用相場
アイランドキッチンのメリット・デメリットを紹介してきましたが、次に気になる費用相場を見てみましょう。
キッチンの各メーカーやグレードによってもキッチンの本体代は大きく違います。さらにキッチンのリフォームにはキッチンの本体代だけでなく、追加工事の費用も発生します。
・キッチンの解体
・キッチンの取り付け
・壁紙の張り替え
・給排水管工事
・電気系工事
・ガス工事(ガスコンロの移動がある場合)
このような付随の工事が発生します。
一般的な壁付けからアイランドキッチンにすると150~200万円位が平均です。
そこにオプションを付けるとさらに高くなります。ワークトップや扉カラーなどをグレードの高いものにし、大容量の収納を増設すると200~350万円以上になることもあります。
プランニングの時にプロと相談し予算内に収める方法を提案してもらいましょう。
まとめ
ここではアイランドキッチンのメリット・デメリット。それに伴う対策を紹介しました。「自分の家で本当にアイランドキッチンが実現できるのか」「予算内に収めることができるのか」など不安なことがある場合にはプロにアドバイスをしてもらうと安心です。家族とのコミュニケーションが広がるアイランドキッチンを実現してください。