キッチンをリフォームするとき、「キッチンを入れ替えるだけなので、それほど工事期間はかからないだろうな」と思っていませんか?
リフォームはきちんと計画を立てておかなければ、余計な時間がかかってしまいます。そこでここでは「まずは何から計画をしていけばいいのか」という、リフォームの進め方を紹介します。また、工事期間についても説明します。
リフォームの進め方
リフォームの流れは、大きく分けて以下の7ステップです。
①情報収集とイメージ作り
まずは専門誌やインターネットなどで、各リフォーム会社がどのようなテイストで、どのような工事を行っているかを調べましょう。それと合わせて、「どんなことが不満でキッチンリフォームをしたいのか、どのようなキッチン空間にしたいのか」を考えます。たとえば「対面キッチンにしたい」「壁紙の色をオレンジにしてみたい」「収納を増やしたい」など、自分の希望をまとめましょう。
②リフォーム会社を選ぶ
頼みたいリフォーム会社が決まったら、その業者へ問い合わせをします。ここではリフォーム依頼先の候補を3~4社に絞り、連絡するときに「リフォームの希望」を伝えます。このとき、複数の会社に依頼することを「相見積もり」といいます。相見積もりによって、金額や工事内容を比べることで、そのリフォーム工事をするための「相場」が分かります。各社に「同じ要望」を伝えましょう。
③現地調査
現地調査とは、実際にリフォームする場所をリフォーム業者の担当者に見にきてもらうことを指します。そして、「採寸」「現状の把握」「要望の確認」などを行ってもらいます。今の住まいで希望のリフォームが実現できるのか、かかる期間や工事費用などを確認するためには、現地調査をしてもらうことが必須です。
④プラン・見積もりを検討する
各社に出してもらった見積もりを、比較・検討します。金額だけでなく、「工事内容」や「担当者の対応」も判断のポイントです。
依頼先を1社にしぼったら、次はリフォーム会社と詳細な打ち合わせをします。どのメーカーのキッチンを選ぶか、キッチンのグレードや色、どのようなオプションを付けるか、などを一つ一つ決めていきます。
また、「工事期間」についても話し合います。リフォームを依頼してから製造するまでに時間がかかるため、いつから工事に入ると都合が良いかを決めましょう。
この時点で、最初のプランや見積もりから、内容が変わることがあります。キッチンのグレードを上げたり、付けるオプションを増やしたりすれば、金額が変わります。打ち合わせを重ねてプランが決定した後に、「最終見積もり」を出してもらいましょう。最終見積もりに問題がなければ、次は契約を行います。
⑤リフォーム会社との契約
契約を交わす前には、確認しておくポイントが5つあります。
「プランの内容に間違いはないか」
「見積書におかしなところはないか」
「工事の内容は正しいものか」
「あなたの要望が叶えられているか」
「担当者とイメージの認識は同じか」
この5つです。
契約後の追加工事や変更は、追加費用に加えて工事期間も長くなります。そのためしっかり確認してから、契約しましょう。
⑥リフォーム工事の着工
いよいよ工事が始まります。キッチンの工事では騒音や埃など、近隣の人に迷惑がかかることがあります。そのため着工前に、挨拶へ行くと良いです。
また、工事が始まってからは、可能な範囲でリフォーム中の部屋を見に行くと良いです。工事中の状態を見ると、気になる部分が出てくるかもしれません。そのときには、現場の職人さんに直接お願いするのではなく、リフォーム会社の担当者に連絡をしましょう。そして、気になるところを伝えてください。
⑦リフォーム工事の完了
新しいキッチンの完成です。動作確認や内装工事部分のチェックが終わったら、「引渡し(リフォーム工事終了の確認)」が行われます。もし要望と違うところがあれば、その場で伝えてください。修正工事後に引渡しになります。
上記のような7つの手順でキッチンリフォームは進みます。
大体の流れを知っておくと、スムーズにリフォームを進めることができます。そして、満足のいくリフォームができます。
工事日数
ここからは、工事着工からの「工事内容」と「工事期間」を紹介します。
工事開始から終了までは、おおよそ3日~3週間です。これはキッチンだけ新しくするのか、キッチンの位置も移動するのかで工事期間に差があります。「キッチンの移動をしない場合」と「キッチンの位置を移動する場合」に分けて、工事期間を下記に紹介します。
キッチンの位置を移動しない場合の工事日数・内容
キッチンの移動をしない場合の工事期間は、3日~1週間程度です。キッチンを新しくするときには壁や床の補修も行うため、このような期間がかかります。
長年使っていたキッチンを動かすと、壁や床は痛んでいることが多いです。補修が必要になることが多いため、その分だけ工事期間は長くなります。
工事の流れは以下の流れで進みます。
- キッチンの解体・撤去:今あるキッチンや床、壁などを解体するには、「解体費用」がかかります。当然ですがリフォーム範囲が広ければ、それだけ費用が高くなります。また、解体で出た廃棄物を処分するためにも、費用がかかります。
- キッチンパネル貼り:キッチンパネルとは、「コンロ周辺の壁に取り付けるパネル」のことです。油が飛んでもすぐ拭き取れる素材を選ぶと、掃除が簡単です。これもグレードにより、費用が増減します。
- システムキッチン組み立て:システムキッチンの組み立てを行います。
- 配管設備・配線・補修:新しいキッチンに「ガス管」や「電気の配線」をつなぐための工事です。また、もともとのキッチンを解体して床をめくったときに、水漏れなどで床下部分がもろくなっていた場合などは、床下部分の補修が必要です。この場合、配管の工事以外に追加の補修費用がかかります。
- 器具を取り付けして完成:組み立てたシステムキッチンに器具を取り付けて、動作確認をしたら完成です。
キッチンの位置を移動する場合の工事日数・内容
キッチンを移動をする場合は2~3週間の工事期間がかかります。前述したキッチンの移動をしない場合の工事に加えて、次に紹介する3つの工事が増えます。
- 給水管・排水管を延ばす工事:キッチンの位置を移動すると、今ある給水・排水管が届かなくなります。そのため新しく設置したキッチンまで、給水管や排水管を延長する必要があります。配管の位置を変えるため、専門的な工事が必要です。
- 配電の工事:電気スイッチの位置を変える工事です。キッチンを移動すると、炊飯器や電子レンジの位置も変わります。前もって「どんな家電製品を、どこに置くか」を考えて、コンセントの挿し込み口を作ってもらいましょう。すると、後で「コンセントを挿すところがない」のようなトラブルを防げます。
- 換気扇・排気ダクトの場所を変更する工事:キッチンの位置を移動すると、換気扇の位置が変わります。そのため今ある排気ダクトと、新しく設置したキッチン換気扇をつなぐ必要があります。
住みながら工事をしてもらうことはできるのか?
高齢者が多くなったことや、引越しが大変などの理由で、住みながらリフォーム工事をしてもらえないか検討する人が増えています。
生活しながら工事をしてもらう場合、騒音やホコリなどで困ることがあります。そのため、であまりおすすめしません。ただ、生活しながらの工事に対応可能なリフォーム会社は増えています。しかし、この場合、工事期間が長くなり、リフォームの費用が割高になりやすいです。
小規模のリフォームであれば、こうした工事で大丈夫です。たとえば、今あるキッチンを解体せずに別の部屋へ移動し、最低限は生活に困らない状態で、リフォームをした事例もあります。
まとめ
ここでは、「キッチンリフォームの工事期間・内容」について紹介しました。
上で紹介した流れを確認しておくと、リフォーム会社へお願いするときにスムーズです。リフォームにかかる期間はキッチンを移動しない場合で3日~1週間、移動する場合で2~3週間ほどかかります。前もって計画を立てて、生活に支障が出ないように準備しましょう。リフォームが小規模の場合には、家に住んだままの工事も検討すると良いです。理想のキッチンを思い浮かべながら、楽しくリフォームの計画をしてほしいと思います。